personal area
Monologue




PA 04/27/2004

機内アナウンスの失敗にも色々あるだろうが、英語と日本語の2ヶ国語で内容にもあまりばらつきがない様になどと気をとられていると私もよくやる。先日は、久々の成田からのホノルル便で「...ただ今、到着まで約30分、カウアイ島の上空をチュウカ中(通過中)でございます...」と言ってしまった。「コウクウ」と「クウコウ」は、いい間違いそうだなとか思っていたが中華中とは。



父の愛 07/19/2003

これほど父親として子供に対する愛情をタッチされた映像があっただろうか。あるCMに映る一枚のフォトコンテスト応募作品である。ダウン症のみならず、余命1年を告げられる重い合併症を持って生まれてきた加藤秋雪くんの最後の夏休み、お父さんと映っている。一枚の写真を何度みてもコンピュータースクリーンがにじむ。

わが子が生まれ、腕に抱き、それまで知らなかった新しい自分と出会った。その自分に秋雪くんのお父さんの愛情がのり移ってくる。悲しい出来事、子供達の事件などを耳にする度にのり移ってくる。

以前、秋雪くんの話をなにげなく上の娘にして、ウェブページからCMを流してあげたことがある。一人でコンピューター回りも自由自在になってきたこの子がある日、秋雪くんとお父さんの写真をプリントして学校に持っていったらしい。好きな日系人の先生に見せてあげたら、先生が泣いてたと何度も話してくれた。


「たったひとつのたからもの」

関連リンク:

「あなたに会えて」シリーズ

「たったひとつのたからもの」篇



In Memory of 12/25/2002

ありがとう、いっちゃん。おやすみ、、、

Nyan


生と死 07/31/2002

新しい生命を授かり、この上ない幸せを感じる今日この頃であるが、次女の誕生と同時期から父が急病により生死の境界線上にいる。たまたまではあろうが他にも自分のすぐ周りに「死」を考えさせられる事柄が目立つ。

ホームページの訪問者を通じて出合った本に神戸連続殺傷事件で最愛なる娘さんの命を奪われた山下京子さんの『彩花へ「生きる力」をありがとう』(河出書房)がある。この手記を中学校で紹介された先生の言葉を借りれば、まさに「人生の教科書」と呼べる一冊である。

続編と呼ぶにはふさわしくないかもしれないが、後に山下さんが出版された『彩花へ、ふたたび ― あなたがいてくれるから』(河出書房)の一説である:
『人間と動物の決定的な違い ― 。それは、人間のみが「自分はいつか死ぬ」ということを理解できるということではないでしょうか。
 (中略)
自分の一生という時間が有限なものであることを、私たち人間は知っているのです。限りある時間だからこそ、そこに何らかの価値を創造しなければならない ― これが人間のみに許された思考であり、人間と動物を分ける根本的な違いだと思うのです。』

いつかは死ぬと分かっていて生きてゆく意味、自分には何ができるのかを考える力、苦難を乗り越えつつも掴む幸せの価値。これらの原点となっているのは、人間の「生と死」を理解しようとする深い追求ではないであろうか。「死」の存在から目をそらし、限りある人生を欲求を満たすままに無駄、又は有害に生きてゆく現代の病む日本人社会の傾向が、動物に近づいているとこれらの本に綴られていると読める。

“死を考える教科書”に出合えたことをうれしく感じ、今後も「死」を意識の中から遠ざけない人間らしい有限な人生を力いっぱい家族と共に生きていきたい。



NHK「地球ラジオ」 04/18/2002

先日、会社の広報を通してラジオのインタビューがあった。最初の話から収録まで3週間、収録から放送まで2日間とトントンと進んで編集された内容も好評であった。スムーズにいったかのようにも見えるが、実は自分のパフォーマンスへの採点は「D-」とかなりショゲていた。

メールでインタビュー内容の打ち合わせがあり、「なぜパイロット、なぜアメリカ?」その他の質問に対しての作文をシアトルのレイオーバーを丸々使って書き、数回の編集/添削のやり取りを経てできた原稿の内容には自分の中でかなり煮詰まってしまった。

早朝起き(というよりも深夜)のシンガポールフライトで成田に着いた日の夜に成田の会社施設で電話インタービュー、自分が言いたいことや向こうが聞きたいことをメモに沿いながらリスナーに聴きづらくないように表現する、これが想像以上に難しい。永住権を取るのが大変だった話をしながら、その時よりも苦労をしていると思いつつ喋っていた。

Interview


RE: Uncle Yoshi 10/13/2001

>> ヨシおじちゃんは今回のテロ事件をパイロットとしてどう考えるの? <<

今回の事件は、歴史上かつて無かった最も卑劣、卑怯、そして野蛮な犯罪だと思います。もし私たちに神様がいて、「人間として生まれてこれだけはしてはいけない項目」をリストしたとしたらその全ての項目がこの事件の要素に含まれるでしょう。

私たち人間の心の中には、良心や愛という人間としてとても誇れる部分と憎しみ、恨み、嫉妬、差別などとても醜い部分が共存しています。様々な国の人々の環境や教育などにより「善悪」の意味も多少は違ってきますが、人間としての本質は世界共通だと信じています。私たちが知っている悪を善しとした宗教も現在栄えている主流のものにはありませんし、それはイスラム教も例外ではありません。

過激な反社会的な思想を持った人々は、どこの国にも存在し今までも大きな事件を引き起こしてきています。しかし今回の事件はその過激さがあまりにも信じがたいものであり、今後の人間社会の存続を脅かすまでに至っている訳です。

パイロットとしてどう思うか?とても難しい問題です。将来このような事件が二度と起こらないようにする為に色々なアイディアが討議されています。空港警備を強化する、乗客のバックグラウンドを元にプロファイリングを行う、コクピットの扉を強化する、航空警備員を乗務させる、パイロットを武装させるなど様々な案が検討され既に実行されているものもあります。

しかし現実的にみて警察がいるからと殺人などの犯罪がこの世から無くならないように、テロ思想を持つ人がいる限りテロを100パーセント完全に防ぐことは出来ないと思います。つまり今後も飛行機がテロリストに狙われる可能性も十分にありますし、飛行機以外の社会のどこかでテロの被害があるかもしれないのです。

テロ組織を武力で徹底的に撲滅させ、社会から不安を少しでも立ち去るアメリカの行為を私はサポートします。「殴られたからといって殴り返しても問題の解決にはならない」という意見もよく聞かれますが、敵によっては話し合いなどで解決できる可能性が皆無の場合もあります。60億人以上の数多くの人間が暮らす地球の平和を武力無しで守れるほど人間は優れていないのかもしれません。人間とて所詮は動物であり、生きていく為には武器を手にし戦わなければならない時もあるのだと思います。



ザ・コンダクター 09/05/2001

まだ幼稚園に通う頃までは運転手になりたかった新幹線、始発駅から先日その新幹線に乗る機会があった。車両最後尾のホームに車掌さんが立っている。女性である。ベージュの制服姿がしなやかであり、安全確認をするその仕草が白とブルーのたくましい列車に映える。初めて見る新鮮な光景に少し嬉しくなった。

後で知ったのだが新幹線の運転席にも女性が既に進出しており、ゆっくりだが着実に「男女職場改革」が進んでいるようだ。たまにコクピットで耳にする女性パイロットの無線の声も日本の大手航空会社には今のところ2人のみらしい。アメリカでは当たり前に目にする女性パイロットの制服姿が日本でも目新しくなくなる日がくるのだろう。



アンビリーバボー 05/11/2000

あまり車にはこだわらないしハワイでは必要がないので、社会人としてスタートした年に買った日本車にまだ乗っている。2ドアハッチバックタイプなのだが、昨日カミさんが運転席側のドアが開かないと言いながら買い物から帰ってきた。13年物にもなると色々壊れるが、中からも外からも開かないこれにはちょっとよわってしまった。とりあえず壊れていない助手席側の内装パネルを外して中の構造を調べた後に壊れたドアに取りかかり、なんとか開けることに成功した。ドアの止め金アセンブリーの2cmくらいのスプリングが折れているのを発見したがアセンブリーを取り出すのにドア内部を半分バラバラにしなくてはならなく、直すのに午後を費やしてしまった。

ものっスゴ〜イ 達成感に浸った昨日今日だったのだが、一日経って今度は助手席側が開かないと言う。最初はからかわれているのかと思ったが、本当に開かない。反対側のドアとまったく同じ症状だったので2回目はすんなりと折れたスプリングを見つけて2時間ほどで直した。同じ部品が左右のドアで一日違いで壊れるなんて、日本車はやはりすごい!



日本の心を失ってしまった日本人 04/10/2000

「...そういう日本人のありさまは、若い世代が引き起こす現象に典型的に表れているのではないだろうか。いじめや校内暴力が頻発する教育現場の荒廃、家庭内暴力に象徴される家庭の崩壊、殺人や傷害など人命に対して何の感性も持ち合わせていないような少年犯罪の冷酷。挙げればきりがない。これらの現象や事件の根底には、日本の心を見失って何の規範も持てなくなっている精神的状態がうかがえる...」

(致知出版社刊 中條高徳著 「おじいちゃん戦争のことを教えて」より)

戦後の日本がどのような背景の中、考える力さえも無い人々が暮らす今日の社会へと下落したのか、書き綴られたその経緯に納得させられた。過去をしっかり見つめ、これからの日本を考える為に大切な一冊だと思う。



「沈まぬ太陽」 12/07/1999

食い入るように全5巻、一気に読んでしまった。ある程度、過去の報道や周りの声を頼りに見当が付きそうな世界だったとしても、生々しい描写で迫り来る数々の出来事は想像を絶する。貪欲に自らの母体である会社や組合、そして日本という国自体を食い尽くす様は正気の沙汰ではない。

日本人が誰しも抱いている日本人としての誇りも一歩離れて見つめてみれば、昔から築かれた不動の汚れた基盤の上に成り立っているのかもしれない。国全体が「悪代官」、「悪商人」の私欲によって動かされているのも、文明が進歩したかと錯覚されがちな今日でも何ら変わりはない。道理のひずみを正すこともなく腐敗し続ける日本は、まさに末期癌に蝕まれているとされている題材に象徴されるようである。





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