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Frequently Asked Questions



“外資系”の会社でパイロットになるには?
外国の会社で雇われるパイロットはその国で就労できる条件を言語的、習慣的、学歴的、移民法的そして実力的にも兼ね備えていなければなりません。何千時間も飛んでいる経験者などが日本やアジアの会社などで短期契約する場合以外はその当該国に既に暮らしている人でなければ話にならないと思います。ですから日本側から見ている「外資系」の会社ではパイロットになれません。「本国」の会社と呼べるくらいのレベルにならないとその会社で地上職にさえ就く能力をも持っているとは考えにくいのは当然だと思います。閉ざされた日本の航空界に挑む難しさから現実逃避するかの様に未知の領域に期待を持ちたくもなりますが、実際にはその閉ざされていて不可能な日本でパイロットになる方が まったくの日本人が無謀な計画を立て海外に突然やってきて仕事を夢みるよりもよっぽど確実で容易であると言えるでしょう。反対にそれほど海外でも厳しい業界である事がその国に住み、状況を把握できる様になれば分かるはずです。
女性でパイロットになるには?身長制限については?
性別は米国に関しては関係しません。女性も男性も同じ様にコミューター等の下積み階段を上り、もっとも飛行経歴、学力や能力が好ましい人を各メジャーが何万人の候補者の中から選びます。身体的な条件は第一種航空身体検査を有する事くらいで、身長制限なども「当社の全機種において全ての操作に支障しない身長で、体重がそれとつり合っている事」程度です。アメリカでは、性別や年齢、その他業務に差し支えない身体的な理由で雇用を拒否する事は差別として違法となっています。ですから候補者を絞り込む目的で存在する視力や身長の数値、そして新卒のみだとかの年齢制限などは一般に公示されません。
裸眼視力が良くなければパイロットになれない?
パイロットに必要な第一種航空身体検査証は裸眼で0.2、矯正で1.0を要しますが、日本の航空会社は裸眼が最低0.7位ないとだめでしょう。アメリカのほとんどの航空会社は、第一種を応募資格の基準としています。こちらの考えでは、政府が発行した証明書があるのに航空会社が視力だけを基準に候補者を選ばないのは差別になります。また96年の9月よりアメリカでは裸眼の規定がなくなり、矯正でも裸眼でも1.0見えれば良くなりました。航空会社の規定も変わって行くでしょう。私の場合、18才で初めて飛行機を操縦した時からコンタクトレンズで第一種ぎりぎりでした。このことについて将来に不安を持ったこともありましたが、幸い身近に眼科医がいて「目が悪いというのは矯正して視力が出ないことをいう」と言われていたので、自分の目のことで深く悩んだことはありませんでした。
フライト中は何を話しているのか?
通常、1万フィート以下では"Sterile Cockpit"なので業務に関係のない私語は許されていません。それ以外でしかも会話が許されている時にクルーが話したがるのは、1)会社の愚痴、2)お金、3)異性関係、となります。これらは万国共通なのでは。
フライト中は何を食べているのか?
中距離から長距離フライトで食事時にかかる場合はクルミールが1つ又は2つ付きます。メインディッシュはほぼファーストクラスと同じです。
「ファーストオフィサー」って何?
副操縦士のことです。コーパイロットと呼ばれることもあります。
「セカンドオフィサー」って何?
アメリカメジャーエアラインの運航乗務員は、操縦士ですが B727、B747、DC-10 等にはキャプテンとファーストオフィサーの他、セカンドオフィサーがいて航空機関士の業務を担当します。
「プロベーション」って何?
単純に見習い試用期間のことです。アメリカのエアラインは全社これがあり、通常フライトアテンダントは半年、パイロットは1年間会社が個人を監視して気に入らなければすぐクビ、組合も助けてくれない、給料もちょっとといった入社してからもシビアな新一年生なのです。
「セニオリティー」って何?
私は、ジュニアパイロットです。と言っても単独で飛行機一人旅をするお子様のことではなく、会社で社番の順位(セニオリティー)がジュニア(低い、とても低くて低すぎる)ということです。アメリカのエアラインではこの社番がすべてで、勤続年数の多いシニアな人から好きな機材、ベース、スケジュール、バケーションを選んでいきます。反対に景気が悪くなると、年数の少ないパイロットからレイオフされてしまいます。
「リザーブ」って何?
自宅スタンバイみたいなもので、一ヵ月の内指定された18日間くらいスケジュールが入るのを待つ補欠のことです。別に自宅待機と言っても外出時には携帯を持ち歩いていればよいだけで、ほぼ普通の生活ができます。お呼びがなければ、しばらく休み続きの場合もあります。
「ジャンプシート」って何?
ジャンプシートとはもともと飛行機に備え付けてある乗務員用の折り畳み式の座席のことを言います。コクピットには通常一つか二つありますが、アメリカのパイロットはここに自分が乗務してない便でもキャプテンの了解があれば自由に座れます。アメリカのほとんどの航空会社がこのジャンプシート提携をしているので、他の会社の飛行機にもジャンプシートすることが出来ます。あまり座りごこちは良くないので、大体の会社のキャプテンは客室の座席が空いていればそっちに座ってもいいと言ってくれます。会社によっては、これを予約することもでき、ジャンプシートを使ってベースまで通勤します。
OJT、IOE」って何?
訓練フェーズでラインに出ての路線経験を積む、Initial Operating Experience の事です。日本では OJT という呼び方が定着しているみたいですが、この略字はアメリカではあまり耳にしません。



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